MAIGO STATION
Once upon a time
世界と和解するために
詩を捨てた男がいた
巨大な工場で
青い血を流しながら
言葉は傷ついていた
そして
伝説が終わる頃
駅には知らない猫が増える
金魚売りのおじさんに
世界の秘密を打ち明けても
まるで変化はありゃしない
「透明」という言葉が
透明でなくなった時から
終わりは見え始めていたのだろう
孤独が安価で交換される時代
世界とはぐれるために
詩を書こうとしている少年もいる
「誰が誰を救うのか?」