2019-10-01 ソナチネ 人が生きるのも死ぬのも自由だ ふざけた顔をした魚の死体を見るために 太陽と海しかない場所で 一人相撲を仕掛けた 手にした銃はいつだって役立タズ 自分の出生の秘密が明かされる場所 あるいは空を焦がすほどの怒りが 諦念の行間ににじんでゆくのが見えるか まいごたちの群れが青さに消えて 浜辺には血のような思い出が残った 夏は過酷すぎる 風だけは嘘をつかないと思っていた 正確に世界を表現するために女を抱く その吐息を思い出す場所がここではなくても